消毒・殺菌処理剤の調製
あぐらの消毒殺菌剤の調製方法をご紹介します。
なお、薬剤には必ず副作用や薬害というものがあります。
もし試されるのであれば
リスクがあること、
リスクに応じた対処が必要であること
それをご理解の上で、自己責任で行ってください。
薬剤の調製・使用に当たっては、必ず手袋、マスク、ゴーグル、皮膚に薬剤が付着しない服装で行う必要があります。
以下のサイトに防護や残った薬剤の処分など詳しい情報があります。
農薬工業会Webサイト
http://www.jcpa.or.jp/user/point03/qa01.html
まずは、抗生物質製剤です。
ストレプトマイシン液剤で、他に水和剤のアグリマイシンというテトラサイクリン系抗生物質を含むものもあります。
取扱いのしやすさは液剤の方が簡単です。
薬剤のパッケージをめくると写真のように適用作物と希釈倍数、使用時期、最大使用回数などが表示されています。
これに記載されていない作物や園芸植物への使用は全くの自己責任になり、何かあってメーカーに文句を言っても取り合ってもらえません。
また、パッケージの裏側にはどのような薬害や副作用が生じる可能性があるか記載されています。
ハクサイなど葉物への使用基準は1000倍ですので、1000倍液を調製します。
液剤の1000倍は容積ですので、液剤1ccを1リットルの水に混合すれば完成です。
細菌を殺す効果はありますが、実験では細菌の塊になった部分に対する効果は少ないと感じました。
付着している細菌の殺菌には効果があると思います。
なお、抗生物質を多用すると耐性菌が生まれ薬剤が効かなくなります。
次に、広範囲の病気に対応するビスダイゼン水和剤です。
同じ系統の薬剤にジマンダイゼン水和剤があります。
この小箱に入ったものの方が取扱いは容易で、1.2g×10袋の小分けになっています。
このタイプのパッケージは、中に詳しい取扱い説明書が入っていますので熟読が必要です。
特に、ビスダイゼン水和剤は魚毒性があり、水槽に混入した場合魚が死滅する可能性があります。
また、吸引毒性や目に入ったときなどは炎症が続く等の報告があるようです。
この水和剤は、400倍~800倍で使用されますが、水和剤の調製は重量で行います。
例えば800倍希釈する場合、水1cc=1gですので、
1.2g×800倍=960g≒1リットル
1リットルの水で希釈すると800倍になります。
実験では、細菌感染拡大を防ぐそこそこの効果がありました。
この薬剤は耐性菌を生じないという特性があるんですが、残念ながらメーカーが製造を終了してしまったようです。
抗生物質製剤と組み合わせればある程度の効果が期待できると思います。
なお、薬剤によっては展着剤の添加が必要になります。
植物には自分を守るために葉の表面などに水を弾く皮膜を作っていて薬剤が効果的な浸透しない場合があります。
また、残留農薬が生じないように水和剤が主流になり、水で簡単に薬剤が流れ落ちてしまうため、薬剤の効果を持続させるために葉にくっつけておく糊のようなものです。
ビスダイゼン水和剤は必ず展着剤を添加するよう注意書きがあります。
こんなやつで数百円ですが、濃度の調整が微妙なので最初に10倍とか100倍液を作って添加した方がやりやすいです。
以上が薬剤の調製方法ですが、必ず副作用とか薬害とかありますので、どうしてもやらなくちゃならないけど、自分はドシロウトだと思う方は、知り合いに農家の方とか園芸関係の方がおられればお願いしてご指導を仰いでください。
こんなもの使わずとも、何とかなると良いんですが・・・・・・・
今後も試行錯誤続けてご報告いたします。